デザインの素

新たにデザインを考える時
モチーフの参考にするのはまず着物回りのもの。
着物はもちろん帯や半襟
草履、扇子、簪(かんざし)、根付に帯留。

中でも特に帯留が気になります。
掌にすっぽりと納まる
本当に小さな小さなものに
様々な意匠が凝らされています。

日本を代表する着物デザイナー
池田重子さんの帯留コレクションをまとめた
「日本のおしゃれ 帯留―池田重子コレクション」には
職人技を駆使したすばらしいデザインの帯留
200点余りが掲載されていて
眺めているだけで溜息がでます。

四季折々の風物詩や動物など
様々な素材で作られた帯留は
時にリアルに、時にユーモラスな表情をみせています。

そのいつまでも眺めていたくなるデザインの数々は
凝り固まった頭と心に刺激となって
いままでの物の見方を
ほんの少し変えてくれるような気がします。

…とは言え
デザインの素を探して開く素敵な本は多々あれど
結局、開いたスケッチブックは白紙のまま。
本のページだけが溜息とともにパラリパラリと
進んでいくことになるのですが…。

hisanaya

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