ばななブーム
初めてよしもとばななさんの本を手にしたのは
確か、中学2、3年年生の頃。
なんとなく通い始めた塾の塾長から
「こういう本を読め!」と
かなり強引に薦められたのがきっかけ。
視力検査の格好をしたちょっと変わった女のひとの絵と
「哀しい予感」というタイトルがとても印象的でした。
その「哀しい予感」はいまでも大好きな本で
かれこれ10回位は読み返し
一時期はよしもとばななさんの本ばかりを読んでいました。
しばらくするとエッセイに興味が移り
よしもとばななさんからも離れていたのですが
ふとしたきっかけで手に取った「デッドエンドの思い出」。
この本から再びばななブームが蘇ってきたようです。
「デッドエンドの思い出」は短編集。
ひとつひとつが切なく胸に迫ってきて
でも生きていく上で一番必要な知恵、勇気、希望のようなものが
きらきらと散りばめられているような素敵な作品。
やっぱり人生捨てたもんじゃないぞ!と
やっぱり無駄な事ってひとつもないんだなと
さりげなく思わせてくれる、そんな作品でした。
相変わらず移動中のバスや電車の中で読んでいたので
何度も泣きそうになってそれだけが困りましたが…
あまりひとに本を薦めるのは好きではないのですが
どうぞ縁があったら是非読んでみて下さいと
思わずオススメしたくなる本です。
そして続くばななブームの中
いまは「ハチ公の最後の恋人」を読んでいます。