お気に入りの写真集が二冊あります。

一冊は雑誌の掲載写真に一目惚れした
女優マレーネ・ディートリッヒの「Marlene」。
どうしても欲しい!と思っていたら
ロンドンで偶然立ち寄った本屋さんで
最初に目があった本がまさに「Marlene」!
その場で飛び上がりそうになるのを
必死でこらえたのを覚えています。

もう一冊は青山の洋書屋さんで
本の山から偶然発掘した
シャンソン歌手エディット・ピアフの
「PIAF, emportée par la foule」。
「愛の賛歌」が大好きだったので
突然のピアフとの出会いに
またまた飛び上がりそうになりました。

久しぶりにこの二冊を眺めたくなったのは
ピアフの映画「エディット・ピアフ~愛の賛歌~」をDVDで観たから。

主演のマリオン・コティヤールは
写真集でみていたピアフそのもの!
アカデミー主演女優賞も納得でした。
そして映画が終わると
どうしても写真集を開きたくなっていました。

「PIAF…」はとても凝った作りで
モノクロの写真ページの間に
新聞記事のようにピアフに関する情報が
掲載されているのですが…これ、全てフランス語。
映画を観たことでやっと内容を理解することが出来ました。

そして「Marlene」まで出してきたのは…。
「PIAF…」の中に二人が一緒にいる写真を
最初に発見したときは
ほんの少し飛び上がっていたかもしれません。
その写真はピアフの結婚式で
マレーネが介添えのようでした。
今回の映画にはその二人の出会うシーンが描かれていたのです。

二人は生涯親友同士で
歌手としても活躍したマレーネは
ピアフの「ばら色の人生」を
レパートリーに加えて歌っていたそうです。

この二冊の写真集の中で私のお気に入りは
二人がもう決して若くはない写真。
「PIAF…」は見開きで魂を絞り出すように歌うピアフの姿。
見開きをさらに広げると
歌そのものを演じるような
様々な表情のピアフが現れます。

Marlene」は何といっても表紙。
マレーネが煙草の煙を吐き出しているところ。
この写真に一目惚れしたのですから。

お気に入りの写真は
いつまで見ていてもまったく飽きません。
若い頃にはなかった深みが刻まれているからか?
それともどこか謎めいているからか?

映画を観て写真集をみたら
次は本も読んでみたくなりました。
知れば知るほど興味が湧いてきて
でも結局、どこまで追いかけても謎に包まれた二人。

だからこそ、さらに追いかけたくなるのかもしれませんが…。

hisanaya

シェアする