天瓜粉

天瓜粉をはたくのが
湯上がりの日課となっている。

天瓜粉―てんか‐ふん【天花粉・天瓜粉】 ‥クワ‥
キカラスウリ・シナカラスウリの根から採った白色の澱粉。
汗疹(あせも)に撒布し、また、化粧用とした。かろうこん。[季]夏

夏の季語にもなっているのかぁ…と広辞苑で調べて知る。
子供の頃、母にぱたぱたはたいてもらい
立ちこめた粉の匂に咽せた記憶が蘇ってきた。

首に赤い痕が出来て早数週間。
なんでも治してくれる相性の良いアロエのジェルを塗っても治らず
これはもしかして汗疹なのか??と疑ってみるようになったのだけど…。
汗疹なんて子供のとき以来でまるでピンとこない。

汗疹には天瓜粉!ということで
初めて自分で購入してぱたぱたはたいてみる。
ぷほっと思わず咽せて懐かしい匂が鼻に飛び込んできた。

紙の丸い箱に結構な量の天瓜粉が入っているのだけど
これがなかなかに開けにくい。
何度挑戦してもぽふぁっとあたりに粉が飛び散ってしまう。
今日こそは!と思って開けて、飛び散って、咽せて…。
あたりに天瓜粉の匂が立ちこめて近くにいる夫まで咽せたりしている。

九月に入っても真夏日が続いているのだから
何十年かぶりに天瓜粉のお世話にもなるというもの。
汗疹はなかなかしぶといのだけど
紙の丸い箱にはまだまだたっぷり天花粉が詰まっている。

上手に蓋を開けられるようになる頃には
きっと、治っていて欲しいものです。

hisanaya

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