ひとくぎり
小さな小さなお噺を毎月ひとつずつ綴って
ちょうど十二話めのお噺が出来上がりました
コトバの欠片を繋ぎ合わせて
お噺を綴るのはいつもきまって夜だったからか
どのお噺も夜のお噺になりました
夜になる少し前
夜になった頃
夜が深まった頃
夜が明ける少し前…
なんとなく、書き始めたときに思っていたのは
眠れない夜や、ふと目覚めてしまった夜に
そっと隣りに寄り添ってくれるような
お噺になれば佳いなぁと云うこと
果たしてそんなお噺になったのかはわかりませんが
十二の夜はそのまま十二箇月のお噺でしたので
これでひとくぎりとなります
9周年の個展の際に綴った二つの物語は
prologueとepilogueのみでしたので
これでやっと本編が綴れたのかなぁとも思っています
この小さな小さなお噺は25枚の紙片と共に
「物語ノ紙片集」と云う限定商品でしたので
何れ本に纏められたら佳いなぁと
思っているのですが…さて?
いつも物語ノ紙片集を愉しみにお待ち下さる
皆様のおかげでなんとか
この一年間、拵え続けることが出来ました
心より感謝申し上げます
どうか最後のお噺までお付き合い頂けましたら幸いです
しばらくは準備期間などを頂きつつ
また新しい商品を企画したいなぁと思っておりますので
こちらもどうか愉しみにお待ち頂けましたら幸いです
何はともあれ、最後の物語ノ紙片集も
無事、6月1日に発売出来るよう
いまは最後の追い込み中です
風待つ月の夜に
ドクダミと蟹と、六月に纏わる物語ノ紙片集
風待月のお噺は如何でしょうか
紙文具拵処 久奈屋
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