ここで一息

『レトロな葉書展』の作品もすべて完成し
後は展示準備と販売用葉書の製作。
…これがまた結構大変かもしれないのですが
ちょっとここで一息入れることに。

雨の中、再び下北沢の本多劇場で
ケラリーノ・サンドロヴィッチ作･演出
『シャープさんフラットさん』を観て来ました。

もちろん今回はずっと気になっていた
三宅弘城さん率いる【ホワイトチーム】の舞台。

確かに、同一演目、同一セットなので
見慣れた舞台に聞き覚えのある台詞、なのだけど…。
役者さんてすごい！と思ったのは
前回観た大倉孝二さん率いる
【ブラックチーム】の印象とまるで違うということ。

主人公、辻煙（つじ けむり）の基本的な性格は同じはず。
それなのに大倉孝二さん演じる辻煙は
破滅的で救いがないように感じたのに対し
三宅弘城さん演じる辻煙にはある種の希望を感じ
二回目の今回はより深く作品を観ることが出来ました。

ひとつの時代が終わるということの悲劇と
ひとつの恋愛が終わることの虚しさ。

人生の転機を迎えた男の転落が描かれていながら
新たな時代にいる私たちの視点で観ると
そこから始まった様々なことが
ゼロからの出発は決して悪いことではないのだと
シャープさんフラットさんの時代が来ることもあるのだからと
決してハッピーとは言えないラストの辻煙に
エールを送りたいような気持ちになっていました。

ナイロン100℃結成15周年記念公演の二本立て興行。
同一演目、同一セットで2チームに分かれて展開する舞台。

初めて生で観たナイロン100℃の舞台が
『シャープさんフラットさん』でよかったと
やっぱり二本で一つの舞台だったのねぇと、大満足！

さて、一息入れたあとは
展示の準備と…。