桜始開



「さくらはじめてひらく」
と、読むのだそうです。
三月の二十五日から二十九日頃までの
季節を表すことば。

桜というと、入学式や入社式を思い出します。
子供の頃から引っ込み思案で小心者だったので
とにかく新しい環境に慣れるまで
本当に時間がかかりました。

夏になってもまだちょっとなじめない。
秋口になるとなんとなく居心地がよくなってくる。
そんな小心者でのんびりな性格は
いまだに直っていないように思うのです。

「子供の頃は足が速くてね、
リレーの選手に選ばれたりしたんだよ」
なんてこととおんなじ位、
いまでは誰も信じてくれないのですが…。

随分と大人になったいまでは
桜の頃にみかける新入社員の姿に
遠い昔の自分を重ねてはこそばゆいと同時に
背筋がぴんっと伸びるような気持ちになります。

不器用だけど真っ直ぐでぴかぴかきらきらしている何か。
その欠片は、いつまでも持っていたいなぁ
なんてことを思うからなのかなぁ…。

というわけで、背筋を伸ばして、次回は新作のご案内を!

hisanaya

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