竹久夢二

新宿の世界堂本店で
「大正ロマン
 竹久夢二手摺り木版画展」
が開催されています。

竹久夢二さんは子供の頃
毎年居間に飾られる
美人画のカレンダーでお馴染みでした。

近所の酒屋さんでいただくそのカレンダーを
両親はとても楽しみにしていましたが
子供の私はどこかアンニュイな雰囲気の絵を
少し鬱陶しく感じたものでした。

ところが気がついてみれば
いつの間にやら竹久夢二さんの世界に引き込まれ
本を読み、古書を買い
葉書や手拭を集め出していました。

改めて木版画として観る竹久夢二さんの作品は
一段と艶っぽく
しばし見惚れてしまいました。

特に着物の描き方、色ののせ方、柄の組み合わせ方…

こんな風に着物を着る事が出来たら素敵だろうなと
思わずため息がこぼれました。

今回一番気に入った作品は「花火」。
花火が夜空いっぱいに広がり
その手前には着物姿の女性の後姿が描かれているもの。

着物と帯は打ちあがる花火から三色
それに夜空の色と髪の色から描かれていました。

「うぅぅんっ…」


思わず言葉がでなくて唸ってしまう瞬間。
とても素敵な出会いをした瞬間でした。

今回は「花火」の葉書を一枚だけ買って
ほくほくとして帰ってきました。

hisanaya

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