川上澄生展

横浜のそごう美術館に
川上澄生展」を観に行って来ました。

今年で開港150周年を迎える横浜。
これを記念して文明開化などを題材に
木版画を多く制作した横浜出身の版画家
川上澄生さんの展覧会が開かれています。

生涯を通して制作した作品は数千点。
その中から年代別に500点が展示され
とにかく見応えがあり充実した内容でした。

中でも特に嬉しかったのは蔵書票の版木の展示。
どんな風に彫られていたのか、その細部をじっくりと
この目で確かめることが出来ました。

また「とらんぷ繪」「四季のたのしみ西洋骨牌」の
オリジナル展示では一枚一枚の紙質から箱の状態まで
こちらもじっくりじっくり観察して来ました。

その他、直筆の原稿があったり
33部限定の私刊詩画集のオリジナルがあったりと
いちいち感激し過ぎて会場を出る頃には
すっかり疲労困憊しておりましたが…。

川上澄生さんの「初夏の風」が
洋画家を目指していた棟方志功さんに
版画家の道を選ばせたエピソードは有名ですが
日本の創作版画界の中心的存在でありながら
どこかユーモラスな作風で親しみやすく
自らをへっぽこ先生と言う謙虚な人柄が滲み出た
すばらしい作品の数々は必見です。

ちなみに、川上作品の中で
「南蛮」を題材にした作品を観ると
ユニコーンの「車も電話もないけれど」が
流れてきたりするのですが…いかがなものでしょう?

hisanaya

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