料理随筆
正直、面倒臭がりな私はしなくてよいと言われたら
料理なんて全くしないで居られる図々しい性格。
でも一応、主婦であり
料理人を雇える身分でもなければ
料理はほぼ毎日しなければならない家事のひとつ。
そこでなんとか料理がしたくなるように
仕向ける方法はないものか。
料理は嫌いでも読書は好き。
ならば料理随筆を読んで「料理がしたい」暗示に
かけてしまおうと思いついたわけです。
実はこれ、単純な私には覿面に効く特効薬になりました。
いままでに特効薬となった本は…
沢村貞子さんの「わたしの献立日記」
辰巳芳子さんの「味覚旬月」
林望さんの「音の晩餐」
そしていま読んでいるのは
シャンソン歌手である石井好子さんの
「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる」。
もう十五、六年以上前に雑誌で紹介されていたこの本。
先日ふらりと立ち寄ったインテリアショップでばったり出会って
長年の片思いが叶ったような思いで大切に読み始めてみると…。
美味しそうな料理がページをめくる毎に登場して
ついつい本を開いていた電車の中で
お腹をぐーぐー鳴らして仕舞ったくらい。
そして次第に「料理がしたい」気分になってきて…。
ただし、根っこの面倒臭がりは直るはずもなく
料理するのは相変わらず簡単なレシピばかりなのですが…。